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東京でAPを学べるインターナショナルスクールは?APと高校卒業資格の違い

ステンドグラスの窓と長い閲覧机が並ぶ、大きな図書館の閲覧室

この記事の結論

APを提供する学校を探すときに最も大切なのは、APを学校全体のカリキュラムや卒業資格と混同しないことです。APは、College Boardが提供する科目別のadvanced courseと試験の仕組みです。

この記事では、APの基本、AP courseとAP examの違い、東京の2校の実際のAP提供、学校選びで確認したい点を整理します。IBDPやA-levelとの違いは、別の比較記事で詳しく扱っています。

APとは

AP(Advanced Placement)は、高校生が大学レベルの内容を学べるcourseと、その成果を測る試験です。AP Examsは1から5で採点され、世界共通で5月の最初の2週間に実施されます(一部は後日の追試験あり)。

APの特徴は、科目ごとに選べることです。IBDPのように6科目を一体で学ぶ構成ではなく、学校が開講する科目の中から、生徒が履修するAPを選びます。

AP courseとAP examは別のもの

College Boardは、試験を受ける前にcourseを取ることを勧めていますが、必須ではないとしています。ただし、AP SeminarとAP Researchは別で、パフォーマンスタスクをクラスの履修を通じて提出するため、AP Seminarを修了していることがAP Researchの前提になります。

外部の生徒の受験については、下の「外部生でもAP Examを受けられる?」で扱います。

AP courseAP exam

学校が開講する、1年間の授業です。学校は、AP Course Auditという仕組みを通じて、College Boardにcourseを認定してもらいます。

5月に受ける、College Boardの標準試験です。AP courseを取らなくても、多くの科目では受験できます。

AP Course Auditとは?

AP Course Auditは、学校の授業が正式に「AP」を名乗るための審査です。College Boardは、認定を受けたcourseだけがAPを名乗れ、認定されたcourseはAP Course Ledgerという公式の一覧に載ると案内しています。大学が成績証明書の「AP」の表記を確認できるようにするための仕組みです。

ここで区別したいのは、AP Examの実施とは別の話だという点です。College Boardは、AP Course Auditを受けなくても、学校はAP Examを注文して実施できると説明しています。Auditが必要なのは、成績証明書に「AP」と表記したい場合や、認定courseの一覧に載りたい場合です。

保護者の側では、次の3つを分けて考えます。①学校が、認定を受けたAP courseを教えている。②生徒が、AP Examを受ける。③学校が、AP Examの試験会場になっている。この3つは、自動的に一致しません。「APの学校」という表現だけで、3つ全部が揃っていると考えないでください。

外部生でもAP Examを受けられる?

College Boardは、AP courseを取らなくても、多くの科目でAP Examを受けられると案内しています。自分の学校が試験を実施しない場合は、試験を実施する近くの学校や試験会場に、自分で手配する必要があります。ただし、AP SeminarとAP Researchは例外で、パフォーマンスタスクを提出して採点を受ける仕組みのため、クラスの履修と結びついています。

つまり、仕組みとしては外部の受験が可能でも、実際には、その学校が外部生を受け付けるかどうかで決まります。ISSHは24のAP courseを案内していますが、AP testingは在校生のみで、学校のメンバーでない人には提供できないと明記しています。「学校がAPを実施している」ことは、「外部生がその学校でAP Examを受けられる」ことを意味しません。ASIJのページには、外部生の扱いの記載を確認できませんでした。受験を希望する場合は、各校のAP coordinatorに、申込の時期と条件を早めに問い合わせてください。

AP Capstoneは、普通のAP科目と何が違う?

AP Capstoneは、AP SeminarとAP Researchの2つの1年間のcourseで、研究、分析、論証、協働、発表の力を育てます。ほかのAP科目のように、特定の学問分野の内容を学ぶのではなく、探究の方法そのものが対象です。

AP Seminarは、チームの研究とプレゼンテーション(Performance Task 1)、個人の研究にもとづく論証と発表、口頭の質疑(Performance Task 2)、そして2時間の期末試験で成り立ちます。College Boardの案内では、配点は課題1が20%、課題2が35%、期末試験が45%です。AP Researchは、1年かけて自分で選んだテーマを研究し、4,000から5,000語の論文と、口頭での発表・質疑で評価されます。ほかの多くのAP科目のような期末試験はありません。受講には、AP Seminarの修了が必要です。

AP Capstone Diplomaは、AP SeminarとAP Researchで3以上を取り、さらに自分で選んだ4つのAP Examで3以上を取った生徒に与えられます。ASIJとISSHは、どちらもAP Capstone関連のcourseを案内しています。何年生で、何人が履修できるかは、学校に確認してください。

東京の学校でAPを学ぶ

各校の公式サイトで確認できた範囲です。2026年10月8日時点。
項目American School in JapanInternational School of the Sacred Heart
AP offerings幅広いAP coursesとAP Capstone Diplomaを案内。個別の科目一覧は、このページにはない24のAP course(7分野)を公開
卒業の仕組み4年間の在籍と22単位でASIJのdiplomaを取得AP courseは個別に履修できる。卒業要件は学校に確認
CapstoneAP Capstone Diplomaを案内AP SeminarとAP Researchを提供
試験の扱い386人がAP examを受験したと公開AP testingは在校生のみ
補足Syracuse University Project AdvanceとGlobal Online Academyも案内AP courseは1年間で、一括りのコースの一部ではなく個別に履修できる

ASIJは高校のページで、ASIJのdiplomaの要件と、AP coursesを区別して案内しています。履修できる科目数や前提条件は、このページには書かれていません。学校の特徴はASIJの学校ガイドで整理しています。住所・学年・出願の要点はASIJの学校プロフィールでも確認できます。

ISSHはAP coursesとして、英語、数学、理科、社会、外国語、芸術、AP SeminarとResearchの24 courseを案内しています。たとえば数学はPrecalculus、Calculus AB、BC、Statistics、理科はBiology、Chemistry、Physics 1と2、Computer Science Aです。学校の特徴はISSHの学校ガイドで整理しています。住所・学年・出願の要点はISSHの学校プロフィールでも確認できます。

ASIJを「AP校」とだけ捉えるのは正確ではありません。ASIJは、4年間で22単位を取るAmerican-styleの高校課程を基本とし、そのなかでAP coursesを選択肢として提供しています。AP Examの受験者が386人という数字は、学校の学びの一部を示すもので、プログラム全体を表すものではありません。

APと学校の卒業資格は別のもの

AP examの成績が良くても、それだけで学校の卒業資格にはなりません。逆に、卒業要件を満たしながら、AP courseを選んで履修するのが基本です。

High School DiplomaAP

学校の卒業要件を満たしたことを示します。ASIJでは22単位です。

特定の科目の、大学レベルのcourseと試験です。

大学の単位認定はどうなるか

College Boardは、AP scoreの扱いは大学ごとに決まるとしています。American Council on EducationとCollege Boardは、3以上のscoreに単位を与えることを大学に推奨していますが、これは推奨で、義務ではありません。College Boardによると、米国のほとんどの大学が、基準を満たすAP scoreに単位または配置を認めており、各大学の方針はAP Credit Policy Searchで確認できます。

AP Capstoneの科目も、多くの大学で一般的な選択単位として扱われることが多いとされます。志望する大学と学部のAP policyは、出願の前に確認してください。

AP、IB、A-levelを並べると

項目APIBDPA-level
形科目別のcourseと試験6科目とコアを一体で学ぶ2年間少数の科目を深く学ぶ資格
提供する機関College BoardInternational BaccalaureateCambridge International、Pearson
科目の数学校と生徒が選ぶ6科目学校と生徒が選ぶ
共通の必須なし(Capstoneを除く)TOK、EE、CASなし

詳しい違いと、お子さまの学び方に合う進路の考え方は、IBDP・AP・A-levelの比較に分けて整理しています。

学校比較で見るべき5項目

6つ目として、進学カウンセラーが志望大学のAP policyを一緒に確認してくれるかも聞いておくと役に立ちます。IBDPとA-levelとの違いは、IBDP・AP・A-levelの比較に分けて整理しています。途中で学校を変える場合は、転校時のカリキュラム確認ポイントも参照してください。

  1. 実際に教えているAP科目。公開された一覧と、今年度の開講が一致しているか。
  2. 認定を受けたAP courseか。College BoardのAP Course Ledgerで確認できる。
  3. 履修の前提条件。前の学年の科目や成績、AP Researchなら先にAP Seminarが必要。
  4. 時間割の重なりで、取りたい科目が同時に取れない可能性。同時に履修できる科目数の上限や推奨。
  5. 外部生のAP Examを受け付けるか。ISSHのように在校生のみの学校もある。

まとめ

東京でAPを学べる代表的な学校として、ASIJとISSHがあります。APは科目別のcourseと試験であり、学校の卒業資格とは別です。

学校を選ぶときは、公開されているAP科目の数より、実際に開講される科目、履修の条件、試験の扱いを確認してください。最新の提供は各校とCollege BoardのAP Course Ledgerで確認できます。東京のほかの学校との比較は、学校別カリキュラム比較もあわせてご覧ください。

参考資料

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