最初の30日は診断ではなく観察に使う
新しい学校で最初から完璧に動けることを目標にすると、少しのつまずきが大きな問題に見えやすくなります。最初の30日は、何が分かり、何が分からないのかを記録する期間と考えると整理しやすくなります。
毎日すべてを聞く必要はありません。週に一度、今週できたこと、止まった課題、先生からのフィードバックをまとめるだけでも十分です。
授業言語と教科学習で使う言葉は分けて考える
日常会話ができても、教科書や課題で使われる言葉が分かるとは限りません。逆に、教科の概念自体は理解していても、オランダ語や英語で問題文を読むために時間がかかることがあります。
数学で計算はできるが文章題が読めない、理科の内容は分かるが説明文を書けないという場合は、教科内容と必要な言語力を分けて見ます。
移住直後の子ども向け教育の役割を理解する
| 自治体 | 年齢 | オランダ語をまだ話さない場合の案内 |
|---|---|---|
| Amsterdam | 初等教育の年齢 | newcomer groupでオランダ語の追加支援を受けるルートがある |
| Amsterdam | 中等教育の年齢 | international transition classで第二言語としてのオランダ語を中心に、数学や英語なども扱う |
| Amstelveen | 6〜12歳 | taalschoolと呼ばれる言語学校の案内がある |
| Amstelveen | 12〜18歳 | ISKの案内がある |
Amsterdam School Finderは、初等教育のnewcomer groupでオランダ語支援を行うルートを説明しています。中等教育では、international transition classで第二言語としてのオランダ語に重点を置きながら、数学や英語などの科目も扱うと案内しています。Amstelveen市でも、年齢に応じた移住直後の子ども向け言語学校やISKが案内されています。
こうした制度があることと、子どもの個別の困りごとは別です。家庭教師を追加する前に、学校側がすでにどの支援を提供しているか確認してください。同じ内容を家庭で重ねるより、学校で足りない部分を補う方が目的を明確にしやすくなります。移住後の確認項目全体は、オランダ移住後の学習サポートチェックリストにまとめています。
課題形式に慣れていないこともある
子どもが内容を理解していても、課題の形式に慣れていないと結果に表れにくいことがあります。例えば、長い文章で考えを説明する、グループワークの後に振り返りを書く、資料を比較して自分の意見を出す、評価基準に沿って提出するなど、学校ごとに求められる形式は違います。
まず最近の宿題や提出物を一つ見て、内容、指示、提出形式、評価基準のどこで止まっているかを確認します。
日本の学習は全部続けなくてよい
転校直後は新しい学校への適応だけでも負荷が高くなります。英検、日本の国語、算数数学、受験準備などを続けたい場合も、すべて同じ強度で維持する必要はありません。
帰国予定、受験予定、本人の余力を基に、今すぐ残すもの、数か月後に戻すもの、一旦止めるものに分けます。オランダから英検を続ける場合の考え方は、オランダ在住でも英検を続けられる?で整理しています。
30日で確認したいこと
学校に相談してから家庭教師を決める
困っている教科が見つかったら、学校にも現在の理解度や支援状況を確認します。学校の教員や支援担当者が対応できる内容なら、まずその支援を使う方が自然な場合があります。
一方で、学校課題を日本語で整理したい、特定の教科の基礎を戻したい、日本の試験を継続したいという場合は、学校外の支援が役立つことがあります。家庭教師を探す前の確認項目は、アムステルダムで家庭教師を探す前に確認したい8項目にまとめています。
まとめ
オランダへの転校直後に大切なのは、子どもが合っているか、ついていけるかを急いで判断することではありません。授業言語、教科学習で使う言葉、教科内容、課題形式、newcomer support、日本の学習を分けて観察すると、必要な支援が見えやすくなります。
最初の30日で記録を取り、学校の支援を確認した上で、それでも残る課題に家庭の学習や家庭教師を組み合わせるのが分かりやすい順番です。



