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インター校の英語についていけないときに見るポイント

Writing・Spelling・Sight wordsと書かれた、英語のワークブックやフラッシュカードが並ぶ机の上

この記事の結論

  • 「英語についていけない」という言葉には、複数の異なる意味が含まれています。
  • 授業の理解、読解、Writing、発言、自信など、どこに課題があるかによって必要な対策は変わります。
  • 会話が流暢でも、授業で使う英語(学習言語)は別の力です。家庭で見えるサインから、どこで止まっているかを絞れます。
  • この記事は教育的な視点からの整理であり、医学的な診断を目的とするものではありません。

インター校に通い始めたご家庭が悩みやすいポイントの一つが、「英語についていけない」という状況です。

ただ、この言葉が指す内容は一つではありません。授業の内容が分からないのか、宿題の量に追われているのか、発言できないだけで理解はできているのか。この記事では、「ついていけない」を具体的な要素に分けて考える視点を整理します。

「ついていけない」を、5つの場面に分けて見る

同じ「ついていけない」という言葉でも、実際に起きていることはお子さまによって大きく異なります。原因を一つに決めつけず、まず「どの場面で」困っているのかを分けるところから始めます。

場面保護者に見えやすいサインまず確認すること
授業の理解「先生の話が早くて分からなかった」と言う。宿題の指示を取り違える指示(instructions)を自分の言葉で言い直せるか
読解教科書や課題文を読むのに時間がかかる。読み終えても内容を説明できない音読はできるのに、内容の説明が止まらないか
Writing白紙のまま止まる。書いても短い、または構成がまとまらない内容(アイデア)が出ないのか、英語にできないのか
語彙・文法日常会話は問題ないのに、教科の言葉や長い文で止まる教科特有の語彙(academic vocabulary)を知っているか
発言・参加内容は分かっているのに、授業で手を挙げない。グループ活動を嫌がる理解の問題か、自信や慣れの問題か

英語の問題かどうかを切り分ける5つの質問

「ついていけない」の原因が英語とは限りません。お子さまにいくつか聞いてみると、英語の問題か、内容の理解や環境の変化かが絞りやすくなります。

聞いてみること「できる」場合「できない」場合
日本語なら、授業や課題の内容を説明できるか内容は分かっていて、英語で読む・書く・話す段階が課題の可能性英語以外に、教科の理解そのものも確認が必要
先生の話は分かるが、答えられないか聞く力に比べて、話す・書く力が追いついていない可能性授業の理解(聞き取りや語彙)から確認する
教科書は読めるが、課題の文章が書けないか読む力より、書く力(学習言語での表現)が課題の可能性読む段階(語彙・読む速さ)から確認する
問題が出たのは、転校や学年の移行のあとかカリキュラムの違い、宿題の量、環境の変化も影響している可能性移行とは別の理由も考える
1つの教科だけか、全教科か特定の教科の語彙や内容が原因の可能性全般的な英語力、または学習環境の問題の可能性

この質問で原因を断定するものではありません。質問の答えは、学校や講師に相談するときの材料として使ってください。学校が英語力の段階を示す資料を持っている場合は、WIDAのCan Doの目安のように、聞く・話す・読む・書くの各場面で何ができるかを示したものを見せてもらうと、具体的な話がしやすくなります。

会話が流暢でも、授業で使う英語は別のもの

インター校では「友達とは普通に話せるのに、授業や課題になると難しい」という状況がよく起こります。これは珍しいことではありません。日常会話の英語と、授業・教科書・レポートで使う英語(学習言語)は、求められる力が異なるためです。

学習言語の力は、言語教育の分野でも日常会話の力とは別に扱われ、身につくまでに時間がかかるとされています。会話が流暢であることは大切な力ですが、それだけで授業の読み書きの力が保証されるわけではありません。

ニューサウスウェールズ州教育省の資料What are BICS and CALPも、この区別を説明しています。日常会話の流暢さは比較的早く身につく一方、学習に使う言語はより長い時間がかかる、というのがこの考え方です。

英語学習者の指導に使われるWIDAの英語力の枠組みでも、学校での社会的・指示的な言語(友達や先生とのやりとり)と、言語・数学・理科・社会といった教科ごとの学習言語は、別の基準として整理されています。米国の全米アカデミーズの資料も、学年相応の教科の英語力を身につけるには、いくつかの学年にわたる時間がかかると述べています。

支援の方法としては、英国のEEFが、話し言葉の語彙を意識的に広げることや、読解のために質問を組み立てて対話することを、口頭言語の取り組みの例として挙げています。家庭でも、教科の重要語を使って、日本語や英語で説明してもらう練習が役立ちます。

日常会話の英語授業・課題で使う英語

身振りや表情、場面が助けになる。短い文、身近な単語が中心。間違えても会話は続く。

場面の助けが少なく、文章だけで理解する。抽象的な語彙や長い文が増える。理由や比較を、順序立てて書く必要がある。

家庭で気づけるサインと、考えられる原因

宿題や持ち帰ったプリントを一緒に見ると、どこで止まっているかが見えてきます。次の表は、観察しやすいサイン、考えられる原因の例、家庭で確認できることの対応です。あくまで見分けるための目安であり、原因を断定するものではありません。

見えるサイン考えられる原因の例家庭でできる確認
読むのに時間がかかり、内容が残らない語彙が足りない/読むスピードに慣れていない段落ごとに「何についての話だった?」と一言で聞く
Writingが白紙、または短いアイデアが出ない/構成の型を知らない日本語で先に主張と理由を話してもらう
教科の言葉だけ理解できないacademic vocabularyに触れる量が少ない単元の重要語を5つ選び、自分の言葉で説明してもらう
文法の間違いが毎回同じ文のルールを意識して見直す習慣がない同じ間違いを一つだけ拾い、書き直してもらう
授業で発言しない自信がない/間違いを避けたい家で一度答えを声に出してから、発言に挑戦する

学校のプリントや課題文を一枚選び、お子さまに「これは何について書かれていて、何をすればいいの?」と聞いてみてください。日本語で構いません。

答え方で分かること

説明できるなら理解はできていて、英語で表す段階が課題かもしれません。説明が止まるなら、読解や語彙の確認が先です。

転校・移行期に特有の負荷

転入直後や、学年・カリキュラムが変わる時期は、英語力そのものが変わっていなくても、授業のペースや宿題量に一時的についていきにくくなることがあります。数週間から数か月で落ち着くこともあれば、特定の技能(読解・Writingなど)に課題が残ることもあります。

「以前はできていたのに、最近急にできなくなった」という変化がある場合は、英語力の問題というより、環境の変化に対する一時的な負荷である可能性も考えられます。

1週間、家庭で観察してみること

特別なテストは必要ありません。普段の宿題の時間に、次の点を見ておくと、学校や講師に相談するときの材料になります。

個別サポートでできることと、別の相談が必要なこと

個別サポートで取り組めること学校や専門機関への相談が先のこと

読解で、どこで意味が取れなくなるかの確認。Writingの構成の型づくり。教科の重要語の整理。発言前の準備練習。小さな成功体験を積むことによる自信づくり。

学校での評価や成績のつけ方。授業の内容や宿題量の調整。学習面以外で気になる様子が続く場合。課題の提出物を代わりに完成させることは、個別サポートでは行いません。

この記事が示すのは、学習面でのつまずきを整理するための教育的な視点です。発達障がい・学習障がい・不安障がいなどの医学的な診断を行うものではありません。英語力のサポートを続けても改善が見られない、学習面以外でも気になる様子が続く場合は、学校の先生やスクールカウンセラー、専門機関にご相談ください。

学校の先生に聞いておきたいこと

「ついていけない」と感じたとき、家庭だけで判断せず、学校の見立てを聞くと全体像が見えやすくなります。

  1. 授業中の理解、読解、Writing、発言のうち、先生から見て気になる点はどこか
  2. どの課題や教科で特に難しそうか。教科をまたいで同じ様子か
  3. 学年として期待されているWritingの長さや構成は、どの程度か
  4. 学校の中で受けられる英語・言語サポートはあるか。ある場合、内容・頻度・対象は何か
  5. すでに使われている工夫(語彙リスト、文型の枠、指示の言い換えなど)はあるか
  6. 最近の評価や先生の観察記録など、現状を確認できるものはあるか
  7. 評価(成績やコメント)で、特に重視されている項目は何か
  8. 家庭でサポートする場合、どの教材・どの課題に絞るのがよいか

次の一歩の目安

やることを増やすより、順番を決めるほうが続きます。

時期やること
今週5つの場面のどこで止まっているかを、プリント1枚で確認する
2週間止まる場面を1つに絞り、宿題の前に5〜10分だけ短く取り組む
1か月変化を見て、学校への相談や個別サポートの利用を検討する

Writingで止まる場合はWritingの宿題で止まってしまうときに見るポイント、読んだ内容から分析へ進む練習はIBのanalysisとは?summaryとの違いと書き方、日本語での補足が必要かは日本語サポートが必要かの目安、単語が使えない場合は単語帳では覚えたのに英作文で出てこない理由と練習法をご覧ください。カリキュラムの違いは東京のインターナショナルスクールのカリキュラムガイドで整理しています。

IBやインター校の課題に対応できる講師は、Tina先生、Cian先生、Dominic先生のプロフィールで確認できます。サポートの全体像はインター校サポートをご覧ください。

Petra Tutorsのサポートの考え方

Petra Tutors(ペトラチューターズ)では、「英語についていけない」というご相談をいただいた際、まず授業理解、読解、Writing、発言のどこに課題があるかを確認します。

英語力そのものよりも自信や慣れの問題である場合は、まず小さな成功体験を積むところから始めることもあります。学校の教材を使ったサポートも、対応可能な講師と内容を確認したうえでご案内します。

参考資料

よくある質問

「英語についていけない」とはどういう意味ですか?

授業の理解、読解、Writing、発言への自信など、複数の異なる状況を指す場合があります。まず具体的にどこで困っているかを確認することが大切です。

転校してから急にできなくなったように見えます。英語力が下がったのでしょうか?

英語力自体は変わっていなくても、環境の変化で一時的にペースについていきにくくなることがあります。数週間から数か月で落ち着く場合もあります。

発達に関する心配がある場合はどうすればいいですか?

この記事は学習面を整理するための教育的な視点であり、医学的な診断は行っていません。気になる様子が続く場合は、学校や専門機関にご相談いただくことをお勧めします。

学校の教科書や宿題を使ったサポートはできますか?

対応可能な講師と教材・学年の内容を確認したうえでご案内します。提出物を代わりに完成させることは行いません。

どこにつまずきがあるか一緒に確認しませんか

「ついていけない」の中身が分かりにくいときは、Petra Tutorsの無料体験レッスンでご相談ください。授業理解、読解、Writing、発言のどこに課題があるかを確認します。

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