TAISIとは?
TAISIは、早稲田大学社会科学部が提供する英語ベースの4年間の学士課程です。卒業するとBachelor of Arts in Social Sciencesが授与されます。授業言語は英語で、出願時点で日本語能力は必須ではありません。
中心的なテーマはSocial Innovationです。社会課題に対して、より効果的で持続可能、公正な解決方法を考え、実社会で実行できる人材を育てることを目指しています。単に「社会科学を英語で学ぶプログラム」ではなく、経済、政治、歴史、法律、マーケティングなどの基礎を横断しながら、実践的な学びへ進むことが特徴です。
何を学ぶ?
TAISIのカリキュラムのページによると、最初から一つの狭い専攻だけを学ぶのではなく、社会科学の基礎とSocial Innovationを組み合わせます。Foundations in Social Sciencesでは、Economics、Politics、Humanities、History、Marketing、Lawなどの入門領域を学びます。
そのうえで、Interdisciplinary Studies in Social Innovationでは次の4分野を中心に学びます。
- Peace Building and International Cooperation
- Community and Social Development
- Social Organization and Working
- Economic and Environmental Sustainability
Practicumでは、地域社会や社会課題に直接触れる実践型の学習も重視されています。
2027年入試の募集人数と選考
2027年9月入学のTAISIでは、約60名が募集されています。この60名は特定国籍向けの枠ではなく、大学は特定の国籍に対するquotaやtargetはないと明記しています。
選考はHolistic Reviewで、提出書類、Standardized Test、英語力などを総合的に確認します。面接は全員必須ではなく、追加情報が必要と判断された応募者のみオンライン面接へ呼ばれる可能性があります。
2027年入試の日程
| 項目 | First Round | Second Round | Third Round |
|---|---|---|---|
| Online Application | 1月7日10:00〜1月12日 | 1月13日〜1月28日17:00 | 4月28日10:00〜5月6日17:00 |
| Interview(必要な場合) | 2月13日または14日 | 4月3日または4日 | 6月5日または6日 |
| Result | 3月5日 | 4月14日 | 6月11日 |
Third Roundには重要な注意があります。First RoundとSecond Roundで募集人数が十分に埋まった場合、Third Roundは実施されない可能性があります。実施するかどうかは、Second Roundの結果発表の時点で決まります。
大学の公式サイトには、2026年9月入学ではThird Roundが中止になったという告知も掲載されています。Third Roundが必ずある前提で準備するのは安全ではありません。
2024〜2026年の志願者・合格者
| 入学時期 | Applicants | Successful Applicants | Published acceptance rate |
|---|---|---|---|
| 2024 September | 252 | 64 | 25.4% |
| 2025 September | 431 | 71 | 16.5% |
| 2026 September | 405 | 119 | 29.4% |
この数字だけを見ても、年度によって大きく変動しています。したがって、29.4%だから2027年も約3人に1人が受かる、と考えることはできません。応募者の構成、提出内容、募集状況などは毎年変わります。
ペトラチューターズでは、この数字を個人の合格確率ではなく、公式に公開された過去の選考データとして扱います。
SAT・ACT・IBの平均
- SAT(満点1600、2026年のSuccessful Applicants平均)
- 1432
- ACT(同平均)
- 32
- IBDP(満点42、同平均)
- 36.8
ここで特に重要なのは、これらはminimum scoreではないということです。TAISIはStandardized Testについて一律の最低点を設定しておらず、平均点も「この点数なら合格する」というcutoffではありません。出願全体はHolistic Reviewで評価されます。SAT 1432を「TAISIの合格最低点」と書くのは誤りです。
SATの試験構成と準備の考え方は、SATの試験構成と受験のメリットも参考にしてください。
TAISIの公式ページには、カナダの教育制度の卒業生に対するStandardized Testの要件が2027年9月入学から変わるという告知もあります。該当する方は公式ページで確認してください。
出願に必要な主なもの
2027 Application Guidelinesでは、主な書類として次のものが挙げられています。Standardized Testは教育システムに応じてSAT、ACT、IB、GCEなどが使われます。英語以外で発行された証明書には、原則として英語訳を添付する必要があります。
- Proof of Applicant Eligibility
- Academic Transcript
- Grading Scale
- Standardized Test Score
- English Language Proficiency Test Score
- Statement of Purpose
- Proof of Achievements
- Personal Identification
- Applicant Photo
- 該当者はResidence Card
- Proof of Payment
学校や教育制度ごとに必要書類が異なります。Wasedaが公開しているList of Application Documents by Education Systemを必ず確認してください。
Statement of Purposeと活動実績
TAISIではStatement of PurposeとProof of Achievementsも出願書類に含まれています。そのため、Standardized Testの点数だけを上げれば十分という入試ではありません。なぜSocial SciencesやSocial Innovationを学びたいのか、自分がこれまでどのような問題意識や活動を持ってきたか、それがTAISIのカリキュラムとどのようにつながるかを整理する必要があります。
ただし、「TAISIが好む正解のエッセイ」を暗記するという考え方は避けるべきです。大学が公開しているAdmission PolicyとProgrammeの特徴を理解し、自分自身の経験や考えを正確に書く方が重要です。
2027年の学費
- AY2027 First-year Total
- 1,256,800円
- Tuition
- 1,051,000円
WasedaのAY2027 English-based Undergraduate Program fee tableでは、TAISIのFirst-year Totalは1,256,800円、中心となるTuitionは1,051,000円です。
同じ表には、Laboratory work fee、Seminar fee、Library fee、Association feesのAY2027の金額は未定で、AY2026の数字を参考値として載せているという注記があります。最終納付時には最新の大学案内を確認してください。
TAISIはSILSやSPSEと比べてどう違う?
| プログラム | 中心テーマ | 特徴 |
|---|---|---|
| TAISI | Social Sciences + Social Innovation | 社会課題、実践、Practicum、4つのSocial Innovation分野 |
| SILS | International Liberal Studies | より広いLiberal Arts型のカリキュラム |
| SPSE English-based | Political Science and Economics | 政治学と経済学を中心に専門性を深める |
同じ「早稲田の英語学位」でも、学部の目的とカリキュラムはかなり違います。出願校を選ぶときは「どこが一番受かりやすいか」ではなく、自分が4年間学びたい分野、カリキュラム、出願方式、費用を並べて比較する方が有用です。同じ早稲田の英語学位でも、日本文化を英語で学ぶJCulPとは中心テーマが異なります。早稲田JCulPとは?も比べてみてください。
TAISIが向いていそうな学生
逆に、最初からEconomicsだけ、Political Scienceだけ、Computer Scienceだけを集中的に学びたい場合は、他のプログラムも比較した方がよいでしょう。
- 社会課題やSocial Innovationに関心がある
- EconomicsやPoliticsだけでなく複数のSocial Sciencesを横断したい
- FieldworkやPracticumのような実践的な授業に興味がある
- 英語で学位を取りたい
- 日本社会とGlobal Issuesの両方を考えたい
出願前チェックリスト
まとめ
TAISIは、早稲田大学社会科学部の英語学位で、Social Innovationを中心に複数の社会科学分野を横断して学ぶ4年間のプログラムです。2027年9月入学では約60名を募集し、書類を中心としたHolistic Reviewで、必要な場合にオンライン面接が行われます。
2026年のSuccessful Applicants平均はSAT 1432、ACT 32、IBDP 36.8/42ですが、これらはminimum scoreでもguaranteed scoreでもありません。2027年のFirst-year Totalは大学の現行fee tableで1,256,800円です。
入試データは参考になりますが、「倍率が低いから受かりやすい」という単純な比較ではなく、自分の学びたい内容と出願全体を見て判断することが重要です。



